こんにちは、ママ先生です。
ローザンヌ国際バレエコンクールで3人の日本人が入賞しました。今年は決勝に残った20人のうち、7人が日本人だったということなので、日本のバレエのレベルの高さを改めて感じます。 私は今回、3位に入賞した安海真乃介さんに注目してみました。安海さんは4度目の挑戦。国内のコンクールでは何度も優勝経験があるのに、160cmという身長のためになかなか評価してもらえませんでした。それでも「腐らずに審査員が落とせないほど技術を磨いた。」そうです。そして観客賞とボーリュー賞も見事に獲得しました。安海さんが決勝で踊ったのは「眠れる森の美女」のデジレ王子のヴァリエーションでした。彼がこれを選んだのは、憧れの先輩である横関雄一郎さんが1998年にローザンヌで踊って入賞したからで、彼はその時に横関さんが着た衣装で踊りました。こういうのってステキですよね。昔、フィギュアスケートの浅田真央さんが注目され始めた頃に、先輩の伊藤みどりさんが世界選手権で銀メダルを獲得した時の衣装を着て演技したことで話題を呼んだことがありました。それと同じで、なんかバトンを受け継いでいくような絆を感じます。ただ、私は安海さんがデジレ王子のヴァリエーションを選んだもう一つの理由を知って、なんとも言えない気持ちになりました。それはある関係者の言葉で、「大変シビアな見方になりますが、彼自身、体のサイズからいって将来バレエ団に入ったときに王子役をやれるとは想定していない。コンクールだけは好きな役を踊れるからと選びました。」 …これが厳しい現実なのでしょうが、切ない気持ちになりました。それでもバレエにはいろいろな役があります。最後に、安海さんが将来、バレエ界でイキイキと自分の持ち味を発揮して輝くことを願って、このブログを終わりたいと思います。